開発プロセス

ディーセルエンジンは、1995年頃より、コンピューター制御され、複雑化されているため、それを再利用するにあたっては、さまざまな障害があり、中古エンジンを単体で始動確認ができないことによって、国内での再利用が困難とされてきました。
このことに危機感を持ち、始動試験機の新規開発が必要となり、この開発に多くの業界の方々が取り組まれましたが、全て挫折し、難渋しました。

奥野自動車商会では、このたびの新連携参加事業によって、困難を極めた電子制御ディーゼルエンジン始動試験機の開発に初めて完成を見ることができ、Σe-Star(シグマイースター)と命名しました。
あわせて、Σe-Star(シグマイースター)を応用し、海外での電子制御ディーゼルエンジンが載せ替え可能なエンジンコントローラー「JAMANER-e(ジャマナーイー)」を完成しました。
これにより、国内はおろか海外においても中古ディーゼルエンジンのリサイクル事業が飛躍的に推進すると思われます。

資料1 | 資料2

産学官プロジェクト年表

2001年

トラックに特化したリサイクル部品の生産・販売を主とする「日本トラックリファインパーツ協会」を設立。
電子制御ディーゼルエンジン始動試験機の開発を事業計画の柱とし、開発に取り組む。

2002年

株式会社奥野自動車商会として、県内外の関連機関に開発依頼にまわる。

2003年

石川県における産学官開発プロジェクトチームを立ち上げる。メンバーは、

  • 金沢大学 広瀬研究所
  • 石川県工業試験場
  • 石川県産業創出支援機構
  • ライオンパワー 株式会社
  • 産学官コーディネーター 渡辺元彬
  • 中間法人 日本トラックリファインパーツ協会
  • 株式会社 奥野自動車商会
2004年

ガバナ式電子制御ディーゼルエンジン始動試験成功。

2005年

コモンレール式電子制御ディーゼルエンジン始動試験成功。
始動試験機「Σe-Star(シグマイースター)」完成発表。
東京トラックショー出展。

初期のシグマイースター 東京トラックショー出展
2006年

最後にロータリーポンプ式電子制御ディーゼルエンジン始動試験成功。
電子制御ディーゼルエンジンコントローラー「JAMANER-e(ジャマナーイー)」(試作品)完成。
フィリピンにおいて実車搭載試験。
新型「Σe-Star(シグマイースター)」完成。
一般販売開始。
海外に出展(東南アジア・中東地域)。

新型のシグマイースター 海外に出展